こんにちは、なおじです。
2025年12月6日、7人組ガールズグループ「XG」のメンバー・COCONAが、自身の20歳の誕生日に公式インスタグラムで性自認がノンバイナリーであることを公表しました。さらに胸部切除手術を受けたことも明かし、多くの反響を呼んでいます。
世界的に活躍する若いアーティストの勇気ある決断は、同じ悩みを抱える人々に希望を与えるものとなりました。この記事では、COCONAの告白の背景と社会的意義について、元教師の視点からわかりやすく解説します。

この記事でわかること
- COCONAが公表した「ノンバイナリー」の意味と背景
- 性自認について葛藤した日々と決断に至るまでの経緯
- XGが体現する多様性とグローバルな支持の理由
- 若者に与える影響と教育現場での多様性教育の重要性
COCONAが公表した「ノンバイナリー」とは?基礎知識を整理
AFABとTransmasculine Non-binaryの意味
COCONAは12月6日のインスタグラム投稿で、「AFAB Transmasculine Non-binary」であると明かしました。AFABとは「Assigned Female At Birth」の略で、出生時に女性として扱われた人物を指します。
Transmasculineは男性的なあり方で生きるトランスジェンダーを意味し、Non-binary(ノンバイナリー)は男女どちらかの枠に明確に当てはまらない性自認のことです。
COCONAは「女性として見られることに強い違和感がある」と語り、2025年中に胸部切除手術を受けたことも告白しています。
こうした具体的な表現は、同じ悩みを抱える人々にとって自分の気持ちを言語化するヒントになるでしょう。性自認について悩む多くの人が、「どう説明すればいいか分からない」という壁に直面するからです。
日本におけるノンバイナリー認知の現状
日本国内では、LGBTQという言葉自体は広まってきたものの、ノンバイナリーという概念はまだ十分に理解されていません。2023年の調査では、LGBTQ当事者の約8.9%が自身を何らかの形でノンバイナリーと認識しているとされています。
しかし社会全体での認知度は依然として低いのが現状です。特に学校現場や職場では、性別を男女の二元論で捉える慣習が根強く残っています。
制服や更衣室、書類の性別欄など、日常生活のあらゆる場面で「男か女か」を問われる仕組みが当事者を苦しめているのです。COCONAのような影響力のあるアーティストが公表したことで、若い世代を中心に理解が進むきっかけになるかもしれません。
教師時代に出会った性自認に悩む生徒たち
なおじが中学校で教師をしていた頃、制服や体育の授業で明らかに違和感を抱えている生徒がいました。当時は「多様性教育」という言葉すら一般的ではなく、どう支援すればよいのか手探りの状態でした。
ある生徒は「自分が自分じゃないみたい」と小さな声で打ち明けてくれたことがあります。その時なおじは「君は君のままでいいんだよ」と伝えるしかできませんでしたが、今思えばもっと具体的な知識と支援体制があればその子の苦しみを軽減できたかもしれません。
COCONAの告白は、現在の教育現場にも大きな影響を与えるはずです。性自認について悩む子どもたちに「あなたは一人じゃない」というメッセージが届くことを願っています。
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「自分を受け入れることが最も難しかった」葛藤と決断の背景
COCONAが明かした葛藤の日々
COCONAは投稿の中で、「自分自身を受け入れて認めることがいちばん難しかった」と過去の葛藤を振り返っています。
性自認について悩む多くの人が直面するのは、「自分が間違っているのではないか」「こんな風に感じる自分はおかしいのではないか」という自己否定です。
社会の「普通」という枠に自分を当てはめようとして、かえって心が苦しくなる悪循環に陥ることも少なくありません。
COCONAは「0.1歩でも前に進むことで新しい扉を開けた」と語り、長い試行錯誤の積み重ねがあったことをにじませています。
こうした正直な告白は、同じ悩みを抱える人々に「焦らなくていい」というメッセージを送るものでしょう。20歳という節目の年齢で公表したことにも、大きな意味があります。
周囲の支えが与えた影響
COCONAが自分を受け入れられるようになった背景には、XGのメンバーやプロデューサーのサイモン氏、そして家族の支えがありました。
「寄り添ってくれたおかげで『自分の中にあるものはダメじゃない』と思えるようになった」という言葉からは、周囲の理解がいかに重要かが伝わってきます。
性自認について悩む人にとって、「あなたはそのままでいい」と言ってくれる存在がいるかどうかは人生を大きく左右する要素です。
なおじの分析では、XGというグループ全体が持つ「個性を尊重し合う文化」がCOCONAの決断を後押ししたのでしょう。
多様性を認め合う教育現場の重要性
教育現場でも、「多様性を認め合う雰囲気」を作ることが何より大切です。
なおじが顧問をしていたバスケ部でも、「普通はこうだ」という固定観念を押し付けるのではなく一人ひとりの個性を活かすことを心がけていました。
性格が内向的な子、リーダーシップのある子、サポート役が得意な子——それぞれの強みを認めることでチーム全体が強くなったのです。
COCONAの告白は、学校や職場、家庭などあらゆる場面で「違いを認め合う文化」を育てることの大切さを改めて教えてくれます。
XGが体現する多様性とグローバルな支持
XGの国際的な実績と影響力
XGは2022年にデビューし、JURIN、CHISA、HINATA、HARVEY、JURIA、MAYA、COCONAの7人で構成されています。
英語を基調とした音楽性と卓越したパフォーマンスで、全米ビルボード「Hot Trending Songs Powered by Twitter」で日本人アーティスト史上初の1位を獲得しました。
この快挙は、XGが国境を越えて評価される実力を持つグループであることを象徴しています。国内外から高い評価を受け、俳優の小栗旬をはじめ日本の芸能界にも確かなファン層が存在します。
多様性を尊重するグループ文化
COCONAの告白が広く受け入れられた背景には、XGというグループ全体が持つ多様性を尊重する姿勢があります。XGはデビュー当初から性別や国籍を越えた価値観を音楽に反映させ、ジャンルも文化も横断する存在として成長してきました。
メンバー一人ひとりが異なるバックグラウンドを持ちながら、その違いを強みに変えてきたのです。今回のCOCONAの告白もファンは驚きつつも温かく受け止めています。
それはXGが日頃から「自分らしさを大切にする」メッセージを発信し続けてきたからでしょう。若い世代にとって、こうしたロールモデルの存在は計り知れない価値があります。
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チームの多様性が生む力(バスケ部顧問の経験から)
なおじがバスケ部顧問だった頃、チームの多様性を活かすことが強さにつながると実感しました。背の高い子、俊敏な子、戦略的に考えるのが得意な子——それぞれの特性を理解し役割を与えることでチーム全体が機能するようになったのです。
一人ひとりの「違い」を否定せず、むしろ強みとして活かす。これはXGの在り方とも重なります。
COCONAの告白は、多様性を受け入れることがグループやチームの力になることを改めて証明しているのではないでしょうか。「みんな違ってみんないい」という言葉が、単なる理想ではなく現実になる時代が来ています。
よくある質問
Q1. ノンバイナリーとは具体的にどういう意味ですか?
ノンバイナリーとは、男性でも女性でもない、あるいはその両方の要素を持つ性自認のことです。
性別を二元論(男女の2つ)で捉えない考え方で、近年世界的に理解が広がっています。
COCONAのように出生時に女性として扱われたが男性的なあり方で生きる人もいれば、どちらにも当てはまらない人もいます。大切なのは一人ひとりの感じ方を尊重することです。
Q2. COCONAの公表は日本社会にどんな影響を与えますか?
世界的に活躍する若いアーティストが公表したことで、特に若い世代の間でLGBTQ+への理解が進むと期待されます。
自分らしく生きていい」というメッセージが同じ悩みを抱える人々に届くでしょう。
また教育現場や職場でも多様性を尊重する動きが加速するきっかけになるかもしれません。なおじとしてはこうした勇気ある告白が、社会全体の「当たり前」を変えていく力になると信じています。
Q3. XGは今後どのような活動をするのでしょうか?
COCONAは投稿の最後で「XGとXGALXと作る未来が楽しみ」と語っており、引き続きグローバルな活動を展開していく見込みです。
すでに全米ビルボードで1位を獲得するなど世界的な評価を受けているXGは、今後も多様性をテーマにした音楽とパフォーマンスでさらなる躍進を遂げるでしょう。
筆者プロフィール
なおじ | 元社会科教師(35年)・元バスケ部顧問。教育現場で培った「わかりやすく伝える力」を活かし、芸能・ドラマ・政治・歴史・スポーツを多角的に解説。キャンピングカーで日本各地を旅する趣味人。